きゅんきゅん同盟
「正直に…話してくれて…ありがと。私、誰にも言わないから!まこたんににひどいこといっぱいしちゃったから、そのお詫びに、内緒にするから。」
レナは、そう言って、陸の机の上に手を乗せた。
窓からの夕日は、角度を変えていた。
「ありがとう!!本当にありがとう!今週でさよならだけど、あと少しよろしくね。」
いつの間にか、レナに触れることができるくらいの距離に近付いていた。
笑顔で教室を出て、廊下を走って行くレナの背中を見つめた。
女の子ってみんな恋をすると弱くなっちゃうんだ。
強くもなれるけど、弱くもなる。
精一杯強がっていても、涙が溢れちゃうこと、無理してる自分に疲れちゃうこと、あるよね。
私はわかるよ。
レナ、ごめんね。
私も同じくらい好きなんだ。
レナの恋、応援したいけど、やっぱり私の恋は私が応援しないとだめだから。
陸をあきらめることは、やっぱりできない。
そのまま教室の隅っこにしゃがみこんだ。
溢れる涙を止めることができなかった。