きゅんきゅん同盟
「卒業式までにみんなが笑っていられるような学校にして欲しいんだ。」
私の声がみんなの心に届いているのがわかる。
「俺、違うクラスの友達にも、話してみるよ。今日のまこたんの話。」
「私も話す!友達のクラスにいじめがないか、聞いてみるよ」
授業中に発言をあまりしない大人しい生徒が意見を言ってくれた。
「ささいなことでもいいから、見てみぬフリをしないで、考えていかなきゃな。それが俺達の使命だ!!」
龍之介が腕組みをしながら、少し偉そうな口調で言った。
クラスのみんなが笑顔になる。
ついつい熱くなっちゃった私の気持ち、ちゃんとみんなに届いたことが嬉しい。
「まこたん、ありがと。」
「まこたん、俺そんなこと考えたことなかったよ!」
「先生に会えて良かったよ。」
涙ぐむ生徒がいて、私も目頭が熱くなる。
誰かが書いた、後ろの黒板の文字…
『まこたんラストスパート!』
涙…出ちゃうよ。
陸が言ったんだ。
「さすが熱い女だな!!」
とても優しい笑顔で、ふふふって笑いながら陸はそう言ってくれた。