きゅんきゅん同盟
第26章(告白)
その日の放課後、暗くなった教室でこのクラスの生徒一人一人に手紙を書いた。
白い蛍光灯の下で、今までの日々を思い出す。
窓の向こうから聞こえる元気な生徒達の声。
いつもより響いて聞こえるチャイムの音。
大好きなこの場所で…
『ありがとう』の気持ちを込めて、手紙を書こう。
陸の手紙だけは、筆が進まない。
何を書いていいのか悩んでしまう。
誰よりも書きたいことがたくさんあるのに、書いてはいけないような気がした。
陸への感情は、私の胸の中にだけ…
誰にも言わないで、
誰にも知られないで、
このまま消えてゆくのが良いんだ。