きゅんきゅん同盟



じっとその笑顔を見つめた。


一生忘れないように…


陸を好きなこの気持ち、

陸にときめいてるこの胸のキュンキュンを…

忘れたくない。





一瞬、目が合った。


すぐにそらした陸。



「お前、俺の靴ひも…結んだだろ?…サンキュ。じゃあ、また明日!!」




陸は、にやっと笑って教室のドアをそっと開けた。



バレた。

靴ひも結んだこと、陸にバレたことも、なんだか嬉しい。






ドアに片手をかけたまま、動かなくなった陸。





陸…?





もう、さっきまで聞こえていたいろんな音が消えていた。





学校は静まり返っていた。






「やっぱ、無理だわ…俺………」





振り返った陸が、

力強く私を抱きしめた。













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