きゅんきゅん同盟


教室で担任の先生からのお別れの挨拶があり、生徒から一言ずつ言葉をもらった。


「まこたんのこと一生忘れないから」


山瀬さんは、制服の袖で涙を拭った。


レナは、照れ臭そうに「ありがと」だけ言った。

でも、私とレナの間には、誰も知らない何かが流れているように感じた。


言葉に出さなくてもそれはお互い目を見ればわかったんだ。


龍之介は、

「まこたん、俺が高校卒業したら合コンしてください!」

と言い、またクラスのみんなが大笑いした。




陸。


陸は、鼻の先を人差し指で触りながら、真剣な表情で言った。


「俺達、絶対に忘れないから。いつも俺達の味方でいてくれてありがとう!」


一番後ろの一番端の陸の言葉が最後だったせいか、みんなはその言葉に下を向いた。



ありがとう。

陸、

陸がいたから私は頑張れたんだよ。






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