きゅんきゅん同盟


他のクラスの生徒までもが、まこと写真を撮ったりしていた。


そのおかげで、俺はこの高校にいる最後のまこを

ゆっくりとしっかり、目に焼き付けた。




まこが教師になって、壁にぶち当たったとき、

俺が今日の日のことを話してやる。



お前はこんなにもみんなに愛される素敵な先生なんだって…




廊下の窓にもたれたまこがカメラに向かって微笑む。


あの笑顔に

やられちまった。




俺が遅刻してきたあの日…


偉そうな俺にあいつは微笑んだ。




靴箱の手紙事件…

あの時、俺は

自分がこの人を好きなんだと気付いた。



涙をこらえて走り去るまこを

どうしても放ってはおけなかった。




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