きゅんきゅん同盟



携帯から聞こえてきた声は…



『俺のケータイ返してよ!』



陸!!!



初めて聞く電話越しの陸の声もまた私をきゅんきゅんさせた。



どうして陸が…?


『どうして?何が何だかわかんないよ!』


私は、近くにあったバス停のベンチに重い荷物を置いた。



『今日で終わりだっていうのに、俺、連絡先も知んないからさ。こうするしかなかったんだ。どうしていいかわかんなくて、あ~もういいやって感じで携帯を鞄に入れちゃった。』



陸の必死な姿を想像したらなんだか嬉しくなった。



普段は落ち着いたクールな陸が…焦ってくれたんだ。





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