きゅんきゅん同盟
私を置いて、全速力で走ってゆく陸の後姿を見つめながら、嬉し涙がこぼれた。
胸の奥がキュンって。
これからも、ずっとずっとこんな気持ちにさせてね。
体育館の裏は、告白の名所だと陸が教えてくれた。
「龍之介もここで告ったんだよ。だから、俺も…」
陸は、急に真剣な表情で私の前にピンと立つ。
体育館からは、生徒達の声が聞こえていた。
足元には、抜き忘れた雑草が数本生えていた。
「改めて…… 告白させてください。俺、まこが好きです。俺はまだまだガキだけど、
俺の彼女になってください。幸せにします!!」
陸…
言い終えた陸は恥ずかしそうに鼻をすする。
そして、チラっと私の目を見る。