きゅんきゅん同盟


昼休み、涼子と屋上でお弁当を食べながら、お互いの初授業の報告会。


「めっちゃんこ緊張だよ~!変な汗いっぱい出てくるよね~!」


「そうそう!もう、何がなんだかわかんないときある。」


「黒板に書いてる時の背中の視線とか!」


「わかる~~~!!」


今日が2人とも人生初の授業で、緊張していた分、テンションが高い昼休み。


私、涼子が好き。


一緒にいて、ホッとできる優しい涼子は、ここでだけの友達じゃない。


これからも、大事にしたい存在だと感じた。



だからこそ…言いたかった。


知って欲しかった。



この気持ちを。


このどうしようもない『きゅんきゅん』を、涼子の心の中にも残しておいて欲しい気がした。




いつか消えてしまう恋。



ひとときの恋。





終わりが見えている恋だからこそ、


誰かに知って欲しかった。



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