きゅんきゅん同盟
昨日からの私の気持ちを、ゆっくりと伝えた。
相手の名前は出さずに、
一日しか経っていないのに、心の中に彼がいるってこと。
「すごいね。すごいよ!そんなに好きになっちゃったんだね。仕方ないよ。」
涼子は、お弁当をベンチに置いて、私の肩をもみもみしてくれた。
そして、ニヤリと笑って…
「で、誰?」
涼子の頭の中に浮かんだ人物は予想ができた。
きっと、城山先生。
「うちのクラスの…生徒なんだ。」
もしかしたら、軽蔑されるかも知れない。
何しにここに来てるの?って怒られるかも知れない。
そんな私の不安を消してくれる涼子。
「わかる!!!みんなかっこいいもん。…で、もう一回聞くけど、誰?」
涼子は、私の緊張をほぐす為なのか、優しい表情をしてくれていた。
「…神崎陸。知らないよね?」
名前を発するだけで顔が赤くなる。
「あ!!うちのクラスの女子が言ってたよ、昨日。隣のクラスに二大アイドルがいるって!」