きゅんきゅん同盟
城山事件の噂は学校中にすぐに広まった。
噂を聞いた涼子は、物凄い勢いで私の腕を掴む。
「大丈夫?城山先生って相当ねちっこいらしいよ。でも、まこってかっこいいね!私はまこの味方だから!」
涼子の反応にホッとしたのと同時に、
すごいことをしてしまったんだと実感した。
やっぱ、やばかったかな。
「そうそう!神崎君の情報ゲットしたよ~!聞きたい?」
神崎陸の名前を聞いて、城山のことなんて頭から抜けてしまった。
聞きたい?なんて思わせぶりに聞いてくる涼子に、私は頷くことができなかった。
「複雑…聞きたいような聞きたくないような…」
迷う私の肩に手を置いた涼子は、私が頷く前に話し出す。
「あのね、彼女いないって!!」
涼子のその言葉に喜ぶ間もなく、涼子の次の言葉が…
「でも、彼女候補はいっぱいいるって!」
…ガーン!!
彼女候補?
しかも、いっぱい?