きゅんきゅん同盟
「彼女候補ってどういうこと??キープってこと?遊び人なのかな?」
興奮していろんな妄想が頭の中を駆け巡る。
「そうじゃなくて、断るのが下手みたい。うちのクラスの女子が告白したんだって。振られたんだけど、誘ったら一緒に帰ったりしてくれるんだって。」
断るのが下手かぁ。
わかる気がする。
冷たそうに見えて、実はすごく優しいから。
「神崎陸・・優しいもんね。っていうか、思わせぶりなだけ?」
わざと神崎陸の嫌なことを言ってしまう自分がいた。
これ以上好きにならないようにするためには、彼の欠点を見つけなきゃ…
「彼女は作ろうと思ってないみたいだよ。告白しても、友達としてこれからも仲良くしよう、って言われたらしい。1年の時は彼女いたんだけど、モテるからすぐにやきもち焼かれてけんかになって、彼女が辛くて別れたみたい。」
その彼女の気持ちわかるな。
私に似たタイプだったんだろうなぁ。
じゃあ、私も彼とは付き合えないってことか…
一人でいろんなことを考えてしまって、
嫌いになりたいのに、やっぱり期待していたりして、
自分でも自分の気持ちがコントロールできない。