きゅんきゅん同盟
チャイムが鳴る3分前に、教室へ戻る。
急がなきゃ!!
5分前には座って予習をしておくべきだった。
急いで席について、教科書を出す。
これじゃ、生徒と変わらないね、私。
私の席に近付く影。
神崎陸の姿。
「ちょっとさっきのトイレまで来て…」
誰にも聞こえないくらい小さな声でそう言った神崎陸。
目も合わせずに、隠れて付き合う社内恋愛の上司のように…
先に走って行った神崎陸を追いかけた。
「どうしたの?」
体力の衰えを感じてしまうくらい、ハアハアと言いながら、トイレに到着。
「ここ、人通んないからさ。」
さっきの続きとかだったら、どうしよ~~!!
嬉しいけど…まだ心の準備が。