きゅんきゅん同盟
私、ファザコンなのかもしれない。
多分、いや…絶対そうだと思う。
中学でも高校でも学校の先生に淡い恋心抱いていた。
先生じゃなくても、私に世話を焼いてくれる先輩や、私を叱ってくれる存在の人に好意を持っていた。
お父さんがいつも着てたスーツのせいか、サラリーマン見るとドキドキする。
理想の男性って聞かれると、真っ先にお父さんが浮かぶ。
お母さんの愛を今でもいっぱいもらってるお父さんは、やっぱり素敵な男性だったんだよ。
お父さんに会いたい。
半年に一回くらい、こんな想いで胸が苦しくなるんだ。
夜中にお父さんと草むらで寝転んでいる写真を見て、涙が止まらなくなったり、一生出せないお父さんへの手紙を書いたり。
神崎陸…どことなくお父さんに似てるんだ。
やっと気づいた。
あの笑顔にときめいたのは、懐かしい父の愛を思い出したから。
あの腕に抱かれ、あんなにも安心したのは、昔の記憶に包まれたから。