きゅんきゅん同盟
第10章(目撃)
いつの間にか、頬に涙が伝う。
一駅違うだけで、全く知らない街のように感じる。
見慣れない道を歩きながら、思い出を振り返る。
初めて見る商店街を抜ける。
ぼ~っと歩きながら、
片手にミルクティーを持って、
お父さんと神崎陸を想う。
会いたいな。
お父さん。
会いたいよ。
神崎陸。
今日のいろんな出来事をもう一度頭の中で再現。
今日一日で神崎陸に、いっぱい触れた。
抱きしめられたなんてまだ信じられない。
髪も触った。
もっと2人で話してみたい。