きゅんきゅん同盟


私の手はガシっと掴まれた。


大好きな大きな手に。





年下だけど、敵うはずがない。


彼はもう男の子じゃない。


男…なんだ。



「ば~か!お前、隙ありすぎなの!だから、気をつけろ!城山お前のこと気に入ってるから。」



手を握られたままで、私の体温はどんどん上昇中。


「そ、そんなわけないよ!あんな反抗しちゃったのに。」



声…震えてること気付かないで。



「アイツ、Mらしいよ。ふふふ。」



天井を見上げて、笑う。


いつの間にか、私の手は自由になっていた。


手を離されたことも気付かなかった。


なんて楽しいんだろう。


神崎陸との時間はどうしてこんなに楽しいの?






< 91 / 258 >

この作品をシェア

pagetop