きゅんきゅん同盟
「あのさ・・お前にずっと言おうと思ってたんだけど、神崎陸って何でフルネームなんだよ。もう、陸でいいよ。俺、お前って呼んでるし。」
人差し指で鼻の頭を触りながら、ちょっぴり照れた表情。
「そんなの呼べるわけないじゃん。仮にも教師と生徒だよ~!」
「ははははは!!教師…そっか、お前、教師だっけ?じゃあ、お前って呼んじゃダメだな。」
「別にいいけど。お前でも…」
実は、お前って呼んでくれること嬉しかったんだ。
彼女みたいで…さ。
お父さんの影響か、ちょっと偉そうに接してくる男の人が好き。
口調はいじわるなのに、実はすごく優しい人に弱い。
「じゃ、俺のことこれから陸って呼べよ!お・ま・え~~~!!」
陸…
陸は、ニヤっと笑って、教室へ戻る。