きゅんきゅん同盟



『ピピ~~~!!!』




試合が始まって、私たちは補欠としてベンチに座った。


龍之介と陸コンビの、動きの速さにびっくりして、口が開いたままだった。


スルスルと敵の間を抜けて、パス。


背の高い龍之介のダンクシュートに体育館が揺れる。



「先輩、かっこいい~~!」



1年生までもが観戦していた。


携帯で写真を撮ってる子までいた。


内心私も、撮りたいって思った。


だって、ほんとにかっこいいの。



額に汗がキラキラ輝いてて、日焼けした肌に真っ白な歯。




真剣なまなざしと、時折見せる笑顔のギャップがたまらなく素敵だな~って、

しみじみ思う。


改めて、好きだな~って思っちゃう。




下手な子にもちゃんとパスしてあげる優しさも見逃さない。


やばいって。


陸、素敵すぎるよ。




体育館はバスケの熱気と女子の熱い視線で

蒸し暑かった。


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