お犬様あらわる
「それに答えたら私はあんたを榎藍と認めることになると思うんですけど…。」
まだ抵抗感が…。否、まだどころか全力で否定したい。
「なんだ、まだそんなこと言ってたのか?
あきらめ悪いな。まぁ知ってるけど。」
「あきらめ悪くて悪かったね。
なんで知ってるのよ!?」
「お前今までの回想をまたやる気?」
げんなりした顔してため息をひとつ。
私…呆れられた?
苦笑いして私はごまかした。
「俺が榎藍って認めなくてもいいから、質問には答えろ。」
命令口調かよ!!
「なんでお前は榎藍を拾ったんだ?」
榎藍を拾った理由……。