青空と太陽の下で
「君、名前は?」
私の話を黙って聞いてくれた後彼は同情するわけでもなく、無邪気な笑顔で聞いてきた。
「…海。七瀬海…」
私は涙を流しながら
彼の質問に答えた。
「いい名前だな。」
彼は笑顔を見せた後、温かいミルクを持って来てくれた。
「これ、飲んで。あ、俺は笹川輝。俺も親いないし、ここにいたいなら好きなだけいていいよ」
私は輝の優しさに甘えた。
だって…やっと私の居場所が
できたんだもん。
ここにいていいよって
生きてていいんだよって
言われた気がして…
でも…だけどリストカットは
やめられなかった。
それは生きてる苦しみで
切ってるんじゃなくて
輝に甘える自分が許せなくて
自分の弱さを隠すために
ひたすら切っていた。