-短編- 極上の甘さにほろ苦い刺激を
「ねぇ、聖奈。この後のドラマ撮影、見に来ない?」
スタジオに移動途中の車の中で、零斗があたしに話しかけた。
いつもだったら撮影が終わるまで零斗の楽屋で仕事をしている。
でも今日は残ってる仕事も少ないし……
「…じゃあ、そうしよっかな?」
「本当? やったっ!! 頑張るから見とけよ?」
そう言ってくしゃくしゃっとあたしの頭を撫で、とびきりの笑顔。
『可愛い』なんて思っちゃうあたしは、本当に零斗依存症なのかも。