コンパスで作る地球
あれから数日がたった。残り少ないテスト週間で猛勉強した。
勿論だけど眠くなれば薬品のひりひりするクリームを目に塗った。
そして無事にテストを終え五日後に結果が却ってきた。
「やったぁぁぁぁあぁぁ!」
本当にお腹の底の底から喜びの声が出た。
「ヤバイ……俺も上がった。」
「やれば出来たのね私!」
真子と尾田クンも順位表を見て嬉しそう。
「見てよ。吉野クン!宣言通り私が学年トップよ!」
入学してからずっと学年トップだった吉野クン。それを今回私が途切れさせた。私が学年トップになった!
そう考えるとまたもや顔が自然とにやける。
「へぇーなるほど。」
後ろのロッカーに保たれ掛かって余裕かつ何食わぬ顔をする吉野クン。
「……吉野クン?」
あれ?その…なるほどって?私は吉野クンの悔しそうな顔やパニック状態なのを期待していたんですけど……
「そうなると漆原は残念ながら三位か。」
「何で漆原クンの順位が分かるの?」
前の方では漆原クンが右手で三本の指を立て左手でそれを握り締めていた。
「何で僕が三位なんだよーッ!塾では本当に!本当に一位なんだよ!」
「あぁーそんなことも言ってたプライド高男。」
面白そうに尾田クンが漆原クンの肩を叩く。
「何でって?俺と紗耶香チャンが一位だからじゃないの?」