コンパスで作る地球



「実はこの情報を聞いて俺らここの講座を申し込みしたんだよ。」


「凄いなおまえら。」


こらッ!もっと違う人を尊敬しなさいッ!


[ツンツン]


「んっ?」


シャーペンの後ろで尾田クンの背中を突いた。そうするとゆっくりと尾田クンが振り返ってきた。


「今黒板に書いてあるやつテストにでやすいから……」


あれ……何で私は尾田クンに気を使ってるんだ?


「マジで?ありがとう。ちゃんとメモっとく。」


そう言うとすんなり尾田クンは授業に戻った。


そうすると騒いでいた二人が私の方をむいてつまらなさそうな顔をする。


そして城戸がノ-トの切れ端を尾田クンに見つからないように私に渡してきた。


嫌々受け取って二つ折りにしてある紙を開いてみれば何とも怒れる文章。


“しっとしてんの?”


「はぁー―ッ!?」


なんて下らない文章。何を勘違いしてるの?てか……嫉妬っていう漢字も書けないの?


馬鹿だね……この二人考えることも知識も頭の中馬鹿すぎる!


何で私が嫉妬してるのよ?誰もしてないし。何なのこんな奴ら。


私はただ……


「……倉橋サン?」



< 122 / 131 >

この作品をシェア

pagetop