コンパスで作る地球



「あッ……」


教室内にいる生徒全員と先生が私を凝視している。


その中でとある二人だけは笑いを堪え涙を流してる。


現実の世界に戻る。


何故だ?私はいつもこんなふうに派手に取り乱す?


「ど…したのかしら?」


どうしたのかしら?えっと……それは。


短大女子と尾田クンの目の前で話せと?


「すみません……大丈夫です。」


それだけ言って誰の顔も見れずにおとなしく座った。


「じゃあ……授業再開…しようか?はい!みんな黒板見て!」


私の隣に座る女子二人は冷たい目をして私を見ながら話をしている。


よく……本人とこの距離で話せれるわね……さすが女子。もう私変人扱いだ。


女子ってこういう人を見つけるの上手いんだよね。これで私はこの二人の話のネタ。


別にあんたたちと仲良くもしたくないからいいけどさ。


「……。」


終われ……早く終われ……


こんな風に馬鹿にされるのは嫌なんだ……


まだ始まったばかりの夏期講座。時計を見ても30分しかたっていない。


早く。1時間30分たて……

早くこの空間から消えさせて。



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