コンパスで作る地球
______side就也
「……はぁ。」
俺らしくない。ため息なんかついて。あれだな……勉強をするとため息が出るものなんだな、きっと。
どうでもいいことなら永遠と頭で考えれることは俺にとって長所なのか短所なのか?
うーん?そうだな……やっぱり謎だ。
「復習しなよ?」
「え?してるじゃんか。」
自分の部屋で今日使ったノートを広げていたらいつの間にか将也が部屋に入ってきた。
「うん。机に向かって座ってるだけで頭が良くなれたらいいね。最高だよね。」
クソがきが……
こいつはどこでこういう皮肉を覚えたんだ?どうしてお兄様に向かって上から言えるんだ?
「見ろよ!塾でちゃんとノートとってきたんだからよ!」
当たり前だけど……
「ふーん。本当だ。テストに出やすい!!!って書いてあるね。」
「えっ?」
自分でも確認してみた。
赤色でバッチリと書いてある。
そうか……倉橋に教えてもらったんだっけな。
最初は親切だったのに帰り際はあれだもんな。
「倉橋に……教えてもらった。」
「へぇ。お姉さんいいひとだもんね。」
「はぁ?」