コンパスで作る地球



「就也兄?」


下の方から聞こえる声。


「あっ…そうそう。お前が外でフラフラしてるから飯食えねえんだよ。それでつれに帰ってきたの。」


苛立ちを表に出す尾田クン。


「フラフラ?僕はそんなことしてない。全く…就也兄は相変わらず短気な人だな。」


「アァッ?お前も相変わらず生意気なガキだな!将也クンよ?」


「うるさい!あんまり暴言を言うと裁判で訴えるぞ!日本の法令を甘く見るな!」


いつの間にか2人の声のが大きくなる。彼らは夕方の歩道で人目を気にせず騒ぎまくる。


「はぁ?お前はまたつまんねぇ理屈並べやがって。」


上から将也クンを見下す様に話す尾田クン。それに対して負けぬ様に下から上にガンを飛ばしながら話す将也クン。


「理屈ではなくてこれは本当のことだよ!」


「知らんがなッ!」


「フッハハ。」


また私の可笑しなツボにハマった。


「倉橋?」


「お姉さん?」


「フハハハハッ。ゴメン…特に何でもないけどさ。」


そんな言葉を言えば2人揃って睨まれる。



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