ｺﾝﾊﾟｽで作る地球

「えぇー。」


色んな男子が騒ぎだした。やっぱりこのｸﾗｽに団結とか向いていない。個人主義と言うか。


「とにかくｯ！ほかのｸﾗｽに負けたくないだろ！明日までに自分の出たい種目を考えてこいよ！」


そう尾田ｸﾝに言われてその日は解散した。


「真子帰ろ。」


「ｺﾞﾒﾝ。図書館に行く。明日ﾚﾎﾟｰﾄ提出だし。資料探しがてら。」


真子はため息混じりでそう言った。残念だなぁ。


「そっか…ｶﾞﾝﾊﾞﾚ。」


「ありがとう。んじゃ気を付けてね。」


「うん。ﾊﾞｲﾊﾞｲ。」


そうお互いに手を振って私は鞄を肩にかけて教室を出た。まだｸﾗｽは騒がしい。


私みたいになにも予定がなくてすぐに帰る生徒もいれば最後の引退試合のために部活に行ってがんばる生徒もいる。


私は美術部に所属してたけどｺﾝｸｰﾙがもうないから引退した。


覚えてる。最後に描いた絵は風景画だった。