ｺﾝﾊﾟｽで作る地球

いきなりこんなふうに質問するのは変だったかな？少しどころではなくてかなり話を省いてしまった気がする。


真子のはい？と考え込む姿を見て私は後悔した。


だってどんな感じに話をすれば一番良いのかが分からないよ。自分は口下手なのかもしれない……


だけど真子は何も言わずに真剣に答えてくれた。


「……そんなの無いでしょう。答えなんて。」


「えぇｯ？」


「驚くこと？」


当たり前でしょう。そんな様子で答えた真子。


答えが……無い？そっ…そっ。そんなのは……


「……何で？」


「紗耶香。数学の問題みたいに全部のことには答えなんて無いんだよ。」


「…。」


「だから。例え頑張って自分で答えらしきものをみつけても。答え合わせもできないんだから。」


ｷｯﾊﾟﾘと真子に言われた。


それじゃ答え合わせもできないんだったら丸も罰も付けられないじゃん。


「同じ間違いを……繰り返しちゃうよ。」


「…。」


そのことから何一つ学ぶことが出来ないじゃん。


どうすればいいのさ？もし数学で間違えた問題があったらもう一度見なおす。それでも分からなかったら解説を読む。それで同じたぐいの問題を解いて苦手克復。