コンパスで作る地球
よしッ!ぐったりモードからやる気満々モードに変更!テストも頑張るし吉野クンの気持ちも大切にして尾田クンにも理解してもらう。
もう二度とぐったりモードにはならないんだから……
体が凄く熱くなってきた。チラリと二人を視界に入れてみるとほんの少しだけいつもの笑いがこぼれてしまう。
だけど周りに見つかると面倒だからすぐに手で口元を隠した。
そして目もニヤケテいそうだからもう一つの片手で隠した。一瞬だけ見えた担任の顔は実際には問い掛けてこないけどかなり気にしている様子。
良いんだ……迷いも無いから真っ直ぐに進むことが出来る。何をしようがきっと真子は傍に居てくれるはず。
窓の外では雲の切れ間から一直線で太陽の光がもれる。
そうこんな光。一直線だ。
しっかしと気持ちを固め終えた私はその日はとにかく二人に駆け寄った。
「四人で中庭行こう!」
「ゴメン。今日係の仕事ある。」
「ねぇこの問題集をさ……」
「えっ?柊が騒いでるだぁ!」
「あのね……話が。」
「紗耶香?二人とも居ないよ。」