コンパスで作る地球



図書館だ……本がたくさんある図書館だ!あの静かな図書館に行くんだ!


こないだ行ったときも図書館には人は居なかったしきっと話が出来るに違いない……


掃除中関係ナシ!携帯で早速二人にメールをして知らせた。


「よしッ!」


そんなガッツポースをしてから一時間が過ぎて今はもう四人で図書館に居る。


「なぁ治斗。ここの範囲を15分程度で説明を……」


「やる気あんのか?」


そしてもうすでに目の前では尾田クンのボケと吉野クンのスパルタ教室。ホストが本業で先生が副業ですかね?


真子は私の隣で教科書読んでるんだか寝てるだか。


……私だって眠たくてしょうがないのに。でも私にはやるべきことがあるんだ……


「まぁまぁ。二人とも吉野クンは頭いいから助かるなー。ねぇ?尾田クン!」


不自然だと思う。でもこうやって吉野クンのことを尾田クンが尊敬してくれれば良い。


さぁ。尾田クン!すぐに首を縦に振り同感と言うんだ!ありがとうって言え!


「えぇー?治斗はビシバシしごくから疲れる。」


椅子にもたれ掛かってバランスをとる尾田クン。


こるぁぁぁあぁぁ!何が疲れるよ!君は教えてもらってる身分でしょうが!何でそんな堂々としてんの?


「……ッ!」


声を出す訳にはいかず尾田クンに必死でやってくれたわねと顔に文字を書く。それを読み取れない尾田クンは変な目で私を見た。


変な発言をしたのは君だし……



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