幼なじみなんてこんなもん。
「何で居んのよ!」
「ん?だって逃げると思ったからここで待ってたら、案の定、鈴菜が出てきたから」
そう言って肩を抱いてきた。
その思ってもみなかった行動に、私は顔がだんだん赤くなっていく。
「はっ!放せぇ!」
私は思わず離れる。
すると、後ろから聞き慣れない声がした。
「おい!駆!」
ある男がそう言って私の横でしゃがみこんだ。
「お前速いんだよ!」
そう息が上がりながら声をあげている。
「悪ぃ…お前がおせぇから…」
そう笑いを堪えながら謝っている。
「大丈夫ですか?」
私は思わず声を掛けた。