りんごあめ
「正確には友人の“目玉”だけどねぇ。イッヒッヒッヒ」

「ぅえっ……うげぇっ……!」


 猛烈な吐き気に襲われ、私はその場にうずくまった。持っている林檎飴の一部が、黒いのが見える。

 これは……目の黒点?

 じゃあ、この赤いのは……。


「甘くて美味しいだろう?血を砂糖と林檎で混ぜた、私特製の蜜は!イッヒッヒッヒ!!」

「うっ……」


 イッヒッヒッヒ。
 イッヒッヒッヒ。
 イッヒッヒッヒ。

 おばあさんの不気味な笑い声を聞きながら、私は自分の意識が遠くなっていくのを感じて、静かに目を閉じた。


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