君との関係はバカンス!?【許婚番外編】
皆の前で水着姿をさらすのは、もちろん恥ずかしいけど、聖の前に立つ時と、羞恥の種類が違う気がする。
聖の見透かされるような目で見られると、水着が水着の意味をなしてないような……そんな気がして恥ずかしくなる。
砂浜へ上がったあたしは、すぐに哲太に事情を聞くことにした。
「ねぇ、何で皆ここにいるの!?」
「明……水着、色っぽいじゃん」
哲太はあたしの問いには答えず、「へぇー」と言いながら、あたしの爪先から頭のてっぺんまで視線を動かした。
全然いやらしい感じは受けなくて、本当に成長を見られているような気持ちだったんだけど……
「見るな!!」
聖が怒らないはずがない。
聖はパラソルの下から、バスタオルを持ってくるとあたしを包み込んだ。
自分はまだびしょ濡れなのに……。
大切にされてるんだって思うと、嬉しくて小さく笑ってしまった。