不器用な愛


「振られたか」


あたしがコンビニで買ってきた酒のつまみを食べながらそんな事を言ってくる。


「それ本気で思ってる?」


挑発的に聞いてみる。


「いや…、俺の理想」


「随分失礼な理想ね」


「振られたお前を見てみたい」


「それを言うならあたしは振られた時久を見てみたい」


そう言ってどちらともなく笑みが零れる。


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