【短】月夜の影 2
「菜月…」
健也はぼそっと言った。
「あぁ…待ってろ。
俺らはこの地獄を潜り抜けて、
そっちの地獄に行くからな。
菜月…待っててくれ」
「健也…?」
「菜月はこの世で精一杯、
足掻いて、足掻いて、
苦しんで、罪を償ったんだ。
俺らも足掻いてやろうぜ。
じゃないと菜月に文句言われるぞ。
『なにあんた達手ェ抜いて。
情けない!』ってな」
健也はぼそっと言った。
「あぁ…待ってろ。
俺らはこの地獄を潜り抜けて、
そっちの地獄に行くからな。
菜月…待っててくれ」
「健也…?」
「菜月はこの世で精一杯、
足掻いて、足掻いて、
苦しんで、罪を償ったんだ。
俺らも足掻いてやろうぜ。
じゃないと菜月に文句言われるぞ。
『なにあんた達手ェ抜いて。
情けない!』ってな」