100回ありがとう


「野瀬!野瀬胡桃~!」



遠くから声が聞こえる気がして
ゆっくりと瞳を開ければ
そこには先生。



「お前、爆睡しすぎ。
よだれ付いてるし」



先生は吹き出すように笑う。


わたしは慌てて
口元に手を寄せる。


さっさいあく最悪!!



急いでハンカチで
よだれを拭き取る。



「先生が遅いからっ!!」


ちょっと怒ったように
そう言ってみると



「ごめんごめん」


なんて言いながら
先生は申し訳なさそうに笑った。



「急に職員会議でさ。
お前怒ると思ったから、
自販機でジュース買ってきた」


先生はココアといちご牛乳を取り出して
どっちがいい?と
わたしに聞く。


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