100回ありがとう
「まあ面倒だけど、
お前に留年されるのは
だいぶ困るしな」
先生は困ったように
優しく笑ってくれる。
「…わたし、頑張ります」
言葉を発する気なんて
少しもなかったのに
思わず口に出ちゃった。
「お、その意気じゃん。
じゃ明日からまた
放課後来いよ、ここに。
サボったら、まぢ俺、
泣くからね、うん」
…?
「先生、ちょ、ちょっと待って!!!」
先生はまだ何かあんのか?と
いいたげに振り向いた。
だってちょっと待ってよ。
こんな狭い進路相談室で
補習ってことは…
「補習受けるのって
わたしだけ…?」