100回ありがとう
「うん。」
先生はまたサッパリ。
そのサッパリさに
相反するように
わたしの気持ちは
もう…。
「…やった。」
口からポロッと本音が
出てしまう。
わたしは慌てて口を閉じる。
「てか英語がやばいのお前くらいだから。
危機感持てよ」
わたしの本音はどうやら
大好きな先生には
届いていないようだった。
ちょっぴり残念だけど
やっぱり安心…。
「じゃあ、もう出るぞ。
外も暗くなっちまうし」
先生からの
今日二度目の手招き。
わたしは嬉しくて
もう先生に抱き付きたいくらいの
勢いだったけど
もちろんそんな勇気は
ないわけで…。
「はーい」
そう返事をして
リュックを持った。