岩内さん、フォーカス!
教室に入ると、少年が駆け寄って来た。



「小日向!」

「上原くん。おはよう」

「おう、おはよう。…じゃなくて!」



首をかしげる。



「お前、岩内先輩の彼氏になったって、ホントか?」

「うん。一応」

「正気か?」



む。



「正気だよ」

「俺の警告を忘れたのか?」

「覚えてるよ」

「だったら!」



指を立てる。



「上原くんの認識が間違ってるってことを、解らせてみせるよ」




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