ふわり、ひらり
第一章

空の下の出会い

目が覚めて、真っ先に視界いっぱいに飛び込んできたのは真っ白な天井だった


頭を少し左右に動かしてみる


風に吹かれてひらひらと踊るこれまた真っ白なカーテン


窓の外は唯一色のついた青が広がっていて


それはいつもの、見慣れた光景


鼻につく消毒液の匂いに目を細めれば、ふいに頭に激痛が走った


「っ」


右手で左目を覆うように頭を押さえれば、すぅっと痛みは引いていった



私の腕には細い管が通されていて、さっき動かしたせいか固定するためのテープがよれよれになってしまっている













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