素敵男子製作中
――――その日の夜
フィギュアだらけの自分の部屋のベッドの上で
携帯電話とにらめっこしてはや20分。
僕はもともと電話が苦手だ。
ましてやあの汐見さんに電話するなんて。
だけどやっぱりしないわけにはいかないよなぁ・・・
しなかったら明日きっとごちゃごちゃ言われそうだもんな。
そうだ!
電話でハッキリ言おう!
僕が好きなのは汐見さんじゃなくて花岡さんだって!
だから僕と別れてくれって!
でもまさか、つい昨日まで恋人いない歴を更新し続けた僕が、
女子を振る日が来るなんて思わなかったな。