素敵男子製作中
やってきたのは近くの河原だった。
「これ、頭からかぶって」
そう言って汐見さんが差し出したのは
頭一個分の穴の空いた大きなゴミ袋。
そして汐見さんはどこからか持ってきた新聞紙を地面に敷き、
そこに僕を座らせた。
「あ、あの・・・今から何を?」
「今からあたしがあんたの髪、切ったげる!」
「・・・え!?ここで!?」
「せっかく爽やかな服買ったのに
髪がそんなにボサボサだと台無しなの。」
「だからってここで切らなくても・・・・」
「つべこべ言わない!
美容院代がもったいないでしょ!」
いやいやいや、
そこはケチるとこじゃないでしょ・・・
「じっとして。
動くと変なんなるよ!」