素敵男子製作中
数分後、ようやく終わった。
「あたしったら髪切るのも上手!
だいぶ爽やか系になったよ!ほら!」
そう言って手鏡を差し出した。
確かに。
さっきまでのボサボサ頭よりも
ずっと今の服装にあっている。
「す、すごい・・・・
汐見さんの家は美容院か何かなんですか?」
「ううん。
人の髪の毛切るの、今日が初。」
「えぇ!?
じゃあもし失敗してたら・・・・」
「あたしが失敗するわけないじゃない」
この人の自信は一体どこから来るんだ。
でも、本当に、
汐見さんが失敗するわけないような気がしてしまう。
「僕も・・・・
外で髪の毛を切られたのは初めてです」
「あはは。
だろうね。
これからあたしがもっとあんたを
イイ男にしたげるからね!」
「・・・はい」
そんなこんなで僕の人生初デートは
無事に(?)終了。