素敵男子製作中
うわさ
――――その頃の葉山家
「ただいまー」
「おかえ・・・・
一郎!?あんたどうしたの?
その髪型!
それにそんなセンスのいい服持ってたっけ?」
姉ちゃんが驚くのも無理はないだろう。
こんな服を着るのは初めてだし、
友達と出かけると言って出て行った弟が
髪をさっぱりさせて帰ってきたのだから。
「あら、一郎。髪切ってきたの?
すっごく似合うわよ―。」
「母さん・・・・そうかな?」
「そうよ、ねぇ、紗由理?」
「まぁね、
あのボサボサヘアーよりは100倍いいよ」
「あ、ありがとう」
姉ちゃんにこんな褒められるなんて・・・
嘘みたいだな。