緑茶カーテン
☆俺が近付いたのは
side by Syu Sorano
俺はクラスでも冴えない奴で、モテるなんて有り得なくて、友達も少ない。
唯一得意なのは絵を書くこと。それだけ。
誰でも出来ることだけど、誰もが同じ絵を書くことは出来ない。
そんな所に惹かれたのかもしれない。
「じゃあ……川満。この英文を和訳すると?」
「えーっ俺!? うーん……アナタの弟はパンが好きですか?とか。」
「小学生かお前は。」
クラスに起きる笑い声も、結局他の生徒にまた当てた担任の声も
俺には聞こえないと同然。
なんてったって俺の頭の中には今、他の事でいっぱいだからね。