SWEET BUTTERFLY

エピソード8



「明日はいよいよ離婚調停の日だよね?」


少し浮かれた態度の小関君が明日という日をどれだけ待ち侘びていたかは私も十分分かっていた。


だけど…


「離婚調停は取やめたの…」


「な、なんで?!」


私の一言に彼の表情が一変して曇る。


無理もないよね…


私は彼に大翔がベランダから飛び降りた事も二人の会話も話してはいなかったんだ…。


「なんで?急に離婚したくなくなっちゃったわけ?!

それとも怖くなった?」


不安そうに見つめる彼に私は小さく首を横に振った。


「…ちょっと、旦那が事故に遭って

今…入院しているの」


「事故?」


少し驚いた彼が小さくその言葉を繰り返しているのを


私は大翔との会話を思い出しながら聞いていた。


< 118 / 200 >

この作品をシェア

pagetop