SWEET BUTTERFLY


「ごめんな。俺の親が…」


「別にいいよ。私も言いたい事は言わせてもらったし。」


「…ごめんな。」


「…あんたの親にももう顔を見せるなって言われちゃった。

…やっぱり私達は離婚するしかないんだね?」


「…バカな事を言うなよ」


「…バカを言ってるのは大翔じゃん。

なんでそんなに離婚したくないわけ?」


お互い、目を合わせる事もしないで続くやりとりが異様に空虚で滑稽で…


自分が情けなくて


どうしようもなく、やりきれない気持ちで一杯だった。


「…悪いけど大翔が離婚したくないと言っても

私ももう二度と大翔の親の顔は見たくない。

大翔の親が介護を必要とした時に面倒みてくれる人が欲しいなら私じゃない誰かを見つけたほうがいいよ?」


今、時分がどれほどひどい事を言っているのか自覚なんかなかった。


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