SWEET BUTTERFLY
無神経で
無感情で
痛さも感じない。
もういい。
大翔とやり直す事自体が無理な話しだったんだ。
「…俺は離婚したくないよ」
「なんで?」
「だって、こんなの許されるはずがないじゃないか?
俺達の事を誰かに決められる必要なんか無いだろう?」
「それなら…
そこまで言うなら大翔が親と縁を切ってよ。」
投げやりに言った私に彼は少し考えた後、うなだれたまま何も言わなかった。
親と私と、大翔にとってはどちらが本当に大切なのか…
本気で離婚したくないのなら、その誠意を見せるべきではないの?
何も言い返さない彼に私はため息だけつくと
大翔を残して千歌のいる寝室へ向かった。
やっぱり私が手をとるべき相手は大翔ではなく
別の相手なのかもしれない。