SWEET BUTTERFLY
「特別な事なんかないよ?」
「いいよ。特別な事なんか求めてない…」
「どんな事が知りたい?」
抱きしめあったまま
彼の温もりが私を安心させてくれる。
私の居場所をくれる。
耳元をくすぐる声が、微かに濡れていて色っぽかった。
「俺はね、三人兄弟の末っ子で上は二人ともお姉ちゃん。」
「意外…シッカリしてるから長男かと思ってた。」
「小さい頃はよく姉ちゃんがたの着せ替え人形にされてたな…」
「可愛いじゃん。
…初めて彼女ができたのはいつ頃?」
「…中三。部活でサッカーやってて部活のマネージャーで後輩の女の子と…」
照れ臭そうに囁く彼に少しだけ面白くない気分になる。