SWEET BUTTERFLY
エピソード12
「待たせちゃってごめん。」
待ち合わせの時間より少し遅れた小関君が申し訳なさそうに
だけど半面、嬉しそうに私のもとへ駆けて来た。
「いいよ。突然、誘った私が悪いんだから」
今日は初めて私から小関君を公共の場に誘ったデート。
「でも、本当に遊園地なんて大丈夫?
誰かに見られたら…」
「大丈夫。」
言い切った私を少しだけ不思議そうに見たものの「大丈夫なら大丈夫なんだね。」と納得した彼。
こんなデートは今日が最初で最後。
これは大翔との絶対の約束だった。
あの夜、小関君を思い出して一瞬だけ返事に躊躇した私に「けじめをつけて来い」と大翔が言ったんだ。